Vanteな女性たち Column 9

今回は、ご自宅にて“Flourtime”というケーキ＆クッキングサロンを主宰されている本島江里子様にご執筆をしていただきました。
「食」を中心に様々なことに精力的に取り組まれ、中でもチーズについてはフランス政府からシュバリエ (フランスチーズ鑑評騎士の会）の称号を授与され、テレビにご出演されるほどのご活躍をされています。
勉強熱心で活動的な生徒さん達から良い刺激を受け、ご自身も輝き続けていらっしゃる素敵な女性です。

Cake & Cooking salon “ Flourtime ”

私のサロン、ケーキと料理教室の名称です。
フラワー〜小麦粉と花をかけました。
タイム〜時間とハーブのタイム、
“ 自分のための華やかな、安らぎの時間を持って欲しい ”
そんな気持ちで皆様をお迎えしています。
　
忙しい仕事の中、ご両親の介護の中、皆様時間を作り来て下さいます。
何も出来なかったお嬢様方が手作りのケーキをプレゼントして・・・
結婚式、家事、出産・・・
様々な場面に立ち会う度に、お教室をさせていただく喜びと責任を感じています。
私のレシピが皆様の幸せのエッセンスになると嬉しいと思いながら・・・

私のサロンの生徒達は、とても忙しい生活です。
キャリアのある仕事を持ち、更にスキルアップの為の勉強をしていたり・・・
大学で教えながら主婦で料理も得意、カッコイイと思いませんか？
様々な事に興味を持ち資格を取って、なんとなく生活の一部になっていく人・・・
年に何回も台湾にお茶の買い付けに行くって？・・・いいなぁ〜。
そして二人目の子供を産んで4カ月で教室に復帰・・・これはもう私にとっても・・・なんて幸せなことでしょう！

皆に頑張って！と言うだけじゃ女がすたる、
私も何かと突き進むことが好きで、
料理とケーキだけではあき足らず、気がつくと・・・
マスターオブチーズ認定取得（No 200）
2001シュバリエ ド タストフロマージュ
　(フランスチーズ鑑評騎士の会)叙任
食品衛生管理者認定取得
食空間コーディネーター資格認定
全国料理技術検定協会技術検定上級資格
その他諸々と日々勉強です。

そんな中、2006年9月に手術をしました。
それまで一度も病気になったことが無く、自分の健康を過信して健診にも
しばらく行っていなかった事を深く反省する出来事でした。
今まで当たり前の様に過ごしていた生活から離れてしまった時間・・・
自分の命に限りがあることを痛感した時、自分は何をしてきてこれから何が
出来るのかを考えさせられました。
家族に、生徒の皆様に、喜んで貰えるレシピを病室で思い描き、
退院したら作りたい、教えたい気持ちがわいてきて、
そしてようやく元気になって行った過程は、私の中にこれ迄以上に、
仕事に対する思いと責任を感じる事になりました。
幸いにも経過が良く、半年の休みを経て教室の再開を果たしました。

私を仕事に導いてくれた大切な言葉があります。
向井千秋さんが宇宙に飛び立つ時にテレビから流れました。
『 If you can dream you can do it 』
“もしあなたが夢を持ったならば、それはきっと叶える事が出来る！”
同じ事を息子が通っていたお寺の幼稚園の園長先生が言いました。
『　目標をかかげ願をかけ　それに向かって努力する　』
この言葉が今の私を創っていきました。

幼い時から作ることが、好きな時間・・・
それなのに自分の道を見つけられずに、
全く違う事を学びながら、結婚、子育てをしながら
出会っていった私の世界。
ちょっと遠回りしたけど、人生良いことばかりではないけれど、
好きな事が仕事につながるって幸せな事だと感謝しています。